仏リメイクの方です。オリジナルは怖い怖いと聞いてびびって見てないのですが、柴咲コウはフランス語の無理のなさとか佇まいとか、ちゃんと演じている、役を身につけている感じがしてよかったですね。アルベール役のダミアン・ボナールのふわふわした腰の据わらない感じも話に合っていた気がします。
とはいえ、いつもの監督の「語り」の得体の知れなさはやや後退していて、いわゆる普通の映画としての理路整然とした脈絡に収まっていた印象でした。そのためむしろ見ながら想起していたのは、(仏ミステリは時々すごく陰惨な話をぶん投げてくるけど)『その女アレックス』みたいに「都市と郊外を往還するフランスの犯罪小説」を招聘されて監督が撮っている、ようなイメージでした。
☆☆☆1/2
※娘の映像が多数のモニターで映し出されて柴咲コウの単調なナレーションが繰り返される、という光景は80年代のビデオインスタレーション風でしたね。