最近料理関係の分野でメディアにおいてひっぱりだこの印象のある作者の「若者に向けた」仕事論になるのでしょうか。(これは発刊されている「ちくまプリマー新書」のコンセプトがそもそもそういうものみたいですね。)論旨が明快で分かりやすいし、料理人を目指す人に限らず、これから仕事に就く若者全般に読まれるべき本だなと思います。
これは余談ですが、アンソニー・ボーディンが自伝を交えた著書の『キッチン・コンフィデンシャル』においてアメリカの料理業界の実情を描いていて、エッセンスを取り出すと全く同じことを書いていたので、どこの世界も同じなんだなと改めて思いました。
ところで、初めて知ったけど稲田さんは京大出身なんですね。本書では全く触れていなかったけど(節度あるスタンスが徹底されているので)、文章しかり相当にクレバーな方だと思うので、料理業界でサバイブするのに相当武器になっただろうなと思いました。
☆☆☆1/2