イントゥ・ザ・ストーム(スティーブン・クォーレ)

 地味な役者陣を見て、ああ特撮にお金をかけたかったんだなと最初は思いました。正直、登場人物たちの造形はステレオタイプで、典型を一歩も踏み出ることはないのだけど、異なる立場の人々が竜巻をきっかけに合流していく出し入れの手さばきが上手だから、パズルがはまったかのような見事さと爽快さがありました。

 それだけでも褒めるには十分だったのですが、竜巻が引き起こす状況のエスカレーションが想像以上で、ここまでやるのかと感心しました。評判が高かったのも納得です。

☆☆☆1/2