コンゲーム風クライムノベルというのか、原著は2010年発表とのことですが、もっと前ならそういう気分だったかもと愛でられたかもしれませんが、当時ですら既に「こういう感じ」は凡庸だったんじゃないかな…
というのと、ファムファタールであるジーナについて、一般的には「腹の底から冷えびえするような酷薄な人間」であるか「いろいろあっても最後は筋を通す人間」か、どちらかを選んで、その上で物語の推進力にしていくことになると思うのだけど、どっちつかずの中途半端な造形なので魅力が感じられなかった。それが個人的には惹かれなかった理由かな。
☆☆☆