his(今泉力哉)

 どの登場人物に対してもフェアな視線が保たれていたのは好印象でした。一方、主要キャラクターのみならず脇を固める人物たちもどこかで見たような類型的な造形で。僕にとって今泉作品の魅力は、どこか一般的な枠組みからはみ出すような、ステレオタイプを突き抜けるような人物たちのアンサンブルにあるので、そういった期待には応えてくれなかった印象でした。自身の脚本ではなかったからかもしれませんね。(誰も悪人がいない優しい世界という世界観は好きでした。)

☆☆☆1/2