日曜の午後はミステリ作家とお茶を(ロバート・ロプレスティ)

 ミステリとしてのひねりはそこそこなんだけど、シャンクス氏の気が利いたやり取りが面白くて、ささくれだった気持ちの日常にはちょうど心地よい短編集でした。むしろシャンクス夫妻の日常を描き出すきっかけとして謎かけがあるような、ちょっと主客が転倒した楽しみ方だったかな。

 実はこのあとに出た作者の短編集『休日はコーヒーショップで謎解きを』を先に読んでいて、あちらもバリエーションが豊富で悪くはなかったのだけど、ツイストがメインで、それでいて切れ味はそれほどでも…という感じだったから、こちらの方が好みでした。

☆☆☆1/2