ザ・プレデター(シェーン・ブラック)

 公開時に話題になってたけど見逃してしまっていて、今回ようやく見たのですが、控えめに言っても最高でした。

 有名な話ですが監督は1作目に端役として出演していて、今回は監督として登板したということで「思えば遠くへ来たもんだ」という感慨もひとしおだったのではないかと独りよがりで思わずこみ上げるものがあったのだけど、実は1作目の時点でも『リーサル・ウェポン』の脚本でブレイクした後だったということで、想像していたような「役者として芽が出なかった人が脚本家・監督として名を成した」という訳じゃなかったようですね。その辺りの事はブルーレイの特典で要領を得た解説があったので、興味がある方はぜひご覧ください。

 ところで、監督は乱暴な展開、笑ってしまうほどえげつない暴力・不謹慎ギャグがトレードマークですが、今回は特にのびのびしてていっそ清々しい程でした。また、少年・少女との交流を通して自らのあるべき姿を見つめ直す、という近作では特に顕著なテーマがこの映画でも一貫してて、マーベルのヒーローものであろうが、今作のようなフランチャイズタイトルであろうが、パッケージの部分は代替可能なんだなということがよく分かりました。

 監督のフィルモグラフィでは『キスキス,バンバン』が一番好きだったのだけど、それを超えるぐらい好きかもしれないな。

☆☆☆☆