ゴジラ:キング・オブ・モンスターズ(マイケル・ドハティ)

 どうしても書かずにはいられないけど、SNSでネタバレはよくないなと思い、ブログで書きます。つまりネタバレ全開です。(否定的感想なので、楽しく観られた方は読まないでください。)

・お母さんはゴジラによって息子を失ったことがどうしても耐えられなくて、「そのことに何か意味があるはず」という合理的な理由を追及し、追求しすぎて気が狂いそうになって(実際には気が狂って)、その果てに「怪獣は地球のためにある」という(彼女にとっての)真理に到達した。

 そのはずなのに、いざ娘を失いそうになると「私は既に息子を失ったのよ。これ以上娘まで失えというの!」とかいうじゃないですか。ちょっとまてよと。あんたの身勝手な思いつきで目覚めた怪獣によって、何千何万の「息子」と同じ状況が生み出されているとは想像しなかったのか?逆に言えばその程度の覚悟だったのかと。「お母さんを許して…ポチッ」みたいな展開だったらむしろマッドサイエンティスト上等だったのだけど。そういうところの首尾一貫性のなさが受け入れ難かった。

・それと、アメリカは核を簡単に扱い過ぎという点ですね。前作が既にしてそうだったけど、今回はさらに便利アイテム的で。よりによって「ゴジラ」に対して、「芹沢博士」がカンフル剤的に使うというのはどうなのか。それにあの至近距離での爆発だったら潜水艦に乗っていた人もただでは済まないでしょう。

・超巨大な怪獣が世界を焼き尽くさんと大暴れしてるのに、それを受ける人間のリアクションがスッテン、ズサーみたいな感じだから、え?大きいの小さいの?となりました。なんというか距離感演出や大きさ描写が全体的に杜撰だったような。

ゴジラ、オキシジェン・デストロイヤーで死ぬ目にあわされてるのに、エネルギーを補充してくれたら許すって、どれだけ心が広いのか…(5年ぶり2度目)

・伊福部テーマに免じて、そこはひとつ飲み込んでくれよな!ってずっと言われてるような気がした。ただ、監督は怪獣映画をちゃんとリスペクトしているとは感じました。

 え、世間的には絶賛なの?まあ『パシフィック・リム』もピンとこなかった人間なので。

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