鉄男 THE BULLET MAN(塚本晋也)

 映画研究部だった大学時代に、部室に置いてあったせいで『鉄男』は1、2作目合わせておそらく50回以上は見ているのだけど、あれは本当に映研魂に火をつける作品だった。何せ『銃男(TEPPOO)』というパロディ映画を撮ろうとして挫折したくらいなので・・・。挑発されたら「俺をぉおお煽るなあぁ!」誕生日には「ハッツッピイバースデー、トゥー、ユー」というのが部員の合言葉、そんな腐れ大学生でした。
 思わず昔語りするほどに鉄男大好きな僕ではあったのですが、これは・・・ちょっと残念といわざるを得ない。ほぼ2作目のセルフリメイクなんだけど、改めて作られる必然性が感じられなかった(特殊造型の精度を上げるという手もあったのでは)。辛うじて時代性の反映と思われるオチにしても消化不良な印象が拭えないし。せっかく素敵に仕上がった、作:トレント・レズナー、演奏:ナイン・インチ・ネイルズという布陣の「テツオ・ザ・バレットマンのテーマ」も空廻りだよ・・・今回は本当に残念ということ以外書くべき感想が見当たりません。
☆☆1/2