シスターズ(ダグラス・バック)

 デ・パルマ初期の佳作『悪魔のシスター』のリメイクであるわけですが、何というかデ・パルマの押さえても溢れ出てしまう下世話な感じ(そこが良いのだけど)が周到に脱臭・漂白されて、結果的にむしろクローネンバーグ的世界になってたような。そこにはクロエ・セヴィニーの佇まいの持つムード(トートロジーだな・・・)が少なからず働いていた気がします。
 クライマックスは画面に突っ込みたくなるくらいかなり強引な筋運びなんだけど、得体の知れない空気を醸成する腕は買えるかも。
☆☆☆