精神的に余裕があるときに観るべき作品、というのは確かにある。この映画もそうだった(厳しかった・・・)。
ただ原作への忠実度という意味では、かなり理想形と言えるのでは?あの麻薬中毒者のやくたいもない会話が延々と続くダウナーな世界観は腕のある役者たちによって完璧に再現されています。(そもそも原作の目的のひとつにはそういう感覚を読者にも体感させる、ということがあったような。)荒涼とした光景が続くけれど、結末、ディックはやっぱりギリギリのところではロマンティストだったのだな、と原作読後に同じように感じたことを思い出しました。
☆☆☆