娘を懐柔するプレゼントに「えらい人の本」をチョイスするセンスって、のび太のパパ並だな。
それはさておき、この映画は「異世界から常識はずれのピュアな心を持つ人物がやってきて、主人公たちが振り回されるけど、そのおかげでいつしか忘れていた真心を思い出す」という物語(ex.『ビッグ』や最近なら『エルフ』)の変奏でもあります。上手いのはそこに留まらず、トリックスターであるヒロイン側にも現実世界の影響があること。それも含めて「おとぎ話の世界の人と現実世界の住人とのラブ・ストーリーをシラケさせないで見せる」というタイトロープを絶妙なバランスで最後まで渡り切った手腕に感心しました。脚本家いい仕事です。
☆☆☆1/2