あれ、この映画観たことあるな・・・とデジャヴに襲われたけど、話のつくり自体が典型的ということはさておき(それは確信犯だから)、原作のキングのストーリー・テリングがいかにビジュアルの喚起力があるかということですね。本当に読みながら想像していたとおりの画になってた。それはもちろん監督を始めとするスタッフに腕があるからだけど。ううむ、原作読者にも衝撃的な結末ってこういうことだったのね・・・
よそ者と地元、ブルーカラーとホワイトカラー、心の拠り所を家族に求める者と神にすがりたい人間、のような様々な立場の人々が、その立場故に抱えている軋轢がある事件をきっかけに爆発する、という人間心理のある面での真理(「爆弾」は常にある、ということ)を突いているところが一番怖いんだけど、それを効果的に描き出すための「事件」の設定と配置が周到で実に的確なんですよね。そして無駄がない。饒舌になりがちなダラボンにしては自制が利いてた。
「トーマス・ジェーン出演作にハズレなし」という個人的な法則が今回もあてはまりました。
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