こういう映画だったんですね・・・タイトルからは想像もできなかった。ある意味ネタバレかもしれませんので、未見の方はスルーで。でも楽しめるかどうかはともかく、一度は見てみた方がいい作品だと思いました。
自称歌舞伎町の医者、大倉。彼は大金で謎の組織から雇われ、寡黙な暗殺者・工藤の身の回りの世話を焼くことになった。そして訪れる第3の女、梢。しかし奇妙な共同生活は長くは続かず、その瞬間が近づいてきていた・・・
『台風クラブ』をトラウマ映画として語る人をあまり聞かないけれど(そうでもないか?)、リアルタイムで多感な頃に観てしまった僕には忘れられない作品なのですが、ジャンルは違えどもあれに似た空気を感じました。来るべき破滅の予兆を感じながら、でもあえて気付かぬふりで倦怠の日常(←大概ここがシュールな描写)をやりすごす主人公たち、そして・・・ドーン!という展開は、当時のニューウェーブ監督の映画にはやたら多いような気がします。
ところで随所に面白い画があって、中でも『宇宙戦争』の車回り込みカットのアナログ版みたいなシーンは単純に感心しました。・・・しかし最後のあのシーンに尽きる感じだなぁ。
☆☆☆