「そういう映画」だと分かってて観ないと、正直あっけにとられると思う。
ルパン3世がこの作品と『殺人狂時代』の影響を受けて作られたと知って、映画ファンとしては今更ながら観たわけなんですが、全編アンチクライマックスというか、本当にシュール。あとヒロイン真理アンヌの妖艶な美しさが奇跡的。主人公が破滅的にのめり込むのにも説得力がある。
監督はその後『ピストルオペラ』をセルフリメイク的な作品として撮ったけれど、そのときの脚本は今作や『荒野のダッチワイフ』的な世界を偏愛している押井守→の相方:伊藤和典だったことを考えると味わい深いかも。あれも相当シュールだったけど、顧みるにこの作品より分かりやすかったかな。
☆☆☆