いよいよ米では11月21日公開だそうで。★究極映像研究所★経由で知りました。
ところでキングの作品に関しては、長編も確かに面白いしお腹一杯楽しませてくれるんだけど、個人的には行間を読む余地があったり、その後を想像させてくれる余韻のある短篇の方が好みです。村上春樹に例えると『ノルウェイの森』は確かにいいんだけど『蛍』の方がもっと好き、という感じ。端的にいえば「みなまで語ってくれるな」ということ。長編になるとキャラクターの来歴を語るのに延々1章割いてしまったりということが多くて、冗長に感じられることもある(そこも読ませどころではあるんだけどね)。
映画の魅力のひとつは、絶対体験できないこと、あるいは絶対体験したくないことを仮想的に体験できる(安全圏から見物したいという欲求・・・「管理社会萌え」もそうですよね)ということだと思うのですが、そういう意味でホラーというジャンルがポピュラーであるのは実感としてよくわかる。ネタとして映画というメディアと親和性が高いから。そういう点でも、絶望的な状況を独特の偏執的なまでの描写で積み上げていく原作は、映画向きだなと読んだときから思っていました。
という訳で、この作品の映画化はすごく楽しみに待っていたのです。なんといっても『刑務所のリタ・ヘイワース』という中篇を『ショーシャンクの空に』にという奇跡の映画化をものした監督だから。
と、書いたそばからあれなんだけど、この監督は冗長化のきらいがある人でもあって。「奇跡の」という言葉にはその意味も掛かってるんだよね・・・上手いことやってくれとったらいいなぁ。あと、キャストが地味なのもいいっすね。『パニッシャー』以来大好きなトーマス・ジェーンが主人公だし。
ところで原作小説は『闇の展覧会』版と『スケルトン・クルー』版があって、僕は前者しか読んでいませんが、随分と違うテイストの結末なんだとか。どちらを選択しているのかも気になるところであります。