怪獣映画の皮をかぶった反体制映画でした。
見慣れた風景に怪物が出てきたらどういうことになるんだろう?という空想を100%満たしてくれるイメージの緻密さに感心(ここのガスタンクが万が一道路に転がってきたら、どう逃げよう?みたいな妄想しがちな30代なもので・・・)。ポン・ジュノって意外とビジュアル派だとおもうのだけど、あまりそういう論点の批評は目にしませんね。
ただ、前2作より物語自体は散漫な印象でして。ちょっとアネクドート的な展開に固執して足を捕られた感あり。ブラックなギャグはいいのだけど、図式的にすぎるというか・・・。監督にしてみれば同じような作品は作る意味がないのかもしれませんが、『ほえる犬は噛まない』みたいなテイストの作品をもっと撮ってほしいです。
☆☆☆