最後の恋のはじめ方(アンディ・テナント)

 1.デートドクターによる恋愛コンサルティングというハウツー的な要素、と2.「小器用なプレイボーイでありながら、根はいい人そう」という一見両立できなさそうな要素を見事に両立させているウィル・スミスのパブリック・イメージを100%活かした主人公という2本柱で作品マーケティング的には磐石なつくり。実際、物語自体も「高嶺の花に挑戦する主人公の顧客」と「その顧客の熱意に打たれて、結果、自身の恋愛観を見つめなおすことになるデートドクターの主人公」という二つの話から構成されている。

 ところが、観ている間はそういうマーケ臭をまったく感じる暇がないほどに引き込まれるストーリー展開。人物の出し入れも上手だし、つまり脚本が良く練られていたのだと思う。久しぶりにワクワクする恋愛映画でした。
☆☆☆1/2