コンスタンティン(フランシス・ローレンス)

 やさぐれヒーローは嫌いではないので、楽しめました。スケールでかそうに見えて意外とご町内の事件に終始しているので、雰囲気としては「ワーロック」みたいな感じ。というか「ゴッド・アーミー」のほうがより近いか。ああいったアイディア勝負のB級アクションホラーが好きな人にはたまらないだろう。画作りはもっとリッチですが。

 「自殺を図れば地獄行き」ということが物語の割と重要な要素になっているのだが、そんなに地獄が嫌なら宗旨替えすればいいのに、と思ったことであった。「それ以外の選択肢はない」という厳格さというか頑なさに彼の国とのカルチャーギャップを見たり・・・

 さて、こっそりお気に入りのプルート・テイラー・ヴィンスが、やっぱりいつもの演技(精神的に弱いところがある、目を落ち着かなく動かす癖がある、でもいい人)で期待を裏切らない。この人は何の役をやってもいつも同じ人に見えるのだけど、物語上そういう役があったら彼を配役することになってるのか、それとも彼が演じると役が彼に引き寄せられてしまうのか・・・

 エンドロールが始まっても両サイドの客が皆席を立たないので仕方なく最後まで座っていたら、そのあとにオマケがあったのだった。成る程このためだったかと得心したのだが、ネットか何かで情報を仕入れてくるのだろうか?最近の観客は予習がすごいなあと感心したよ。

☆☆☆1/2