ルーニー・テューンズ バック・イン・アクション(ジョー・ダンテ)

どうにも切れがない。こういうおふざけ映画は得意のはずなのに、「ビバリーヒルズ・コップ3」の時のジョン・ランディスみたいにギャグの勘所を外したぬるい映画になってしまった。

ルーニー・テューンズの面々が実写の役者と一つの画面で共演する、という簡単にいうと、というかまんま「ロジャー・ラビット」的な作品。でもパチモンであるあちらのほうが全体としてよく出来ていた。あちらは一流感があったのに、監督のせいか、こちらにはいかんともしがたくBなニオイがする。(考えてみるとブレンダン・フレイザーは「モンキー・ボーン」でも同じようなことやってたな。シリアスな演技も得意なのに、全力でバカなことをやってくれるところが最高ですね。)

一番の見所だったのは、エリア52という秘密研究所で研究対象になっているという設定で登場するのだが、「ロボット・モンスター」や「メタルーナ・ミュータント」などの過去の白黒映画時代のB、C級SFホラーのキャラを最新造形技術で再生しているところ(そういうのを見るとやっぱり金掛かってるんだろうな、と思うんだけど)。

とはいえ、何も考えずにボーと見るのには最高の映画。個人的プッシュポイントとしては、「ルーニー・テューンズ」の日本語吹き替えでも印象的な、冷静で淡々とした口調のナレーター。なのでこちらも吹き替え版がお奨め。

☆☆☆