2023-06-01から1ヶ月間の記事一覧

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(ホアキン・ドス・サントス他)

最近は親の目線で観ることが多いけど、ドラマを生まんがための「設定された」親と子の葛藤はもういいのでは(凡庸だな)と思う。特にグウェンの方は耳を傾けてしかるべき状況もあるのに、「いや逮捕する(でもしたくはない)」なんて、映画の都合上の無理を…

最後の決闘裁判(リドリー・スコット)

最低なやつを演じる時のマット・デイモンは本当に最低ですよね。 それはさておき、ベン・アフレックとマット・デイモン(共同脚本)にとってはワインスタインを見て見ぬふりをしてきたことへの禊の意味があったのではと思いました。 というテーマが、この作…

ジョジョ・ラビット(タイカ・ワイティティ)

監督の監督としての映画を見るのは初めてだったけど上手でしたね。母親が子ども(と自身)の心を癒すために演技をしてみせるところは『ライフ・イズ・ビューティフル』的だったり、「家族だけの聖域」を強調するかのような可愛らしい美術※についてはウェス・…

アムステルダム(デヴィッド・O・ラッセル)

ポリティカルサスペンス・コメディになるのかな?美術や衣装が目に楽しく、役者陣も達者なのでとても面白かった。でもかなり苦戦したらしいですね。 作品としては、監督のいつもの自意識過剰な韜晦趣味は後退して、全体としてのメッセージがものすごくストレ…

美味礼讃(海老沢泰久)

バブルにはぎりぎり間に合わなかった世代なんだけど、ピラミッドとかタイユヴァンとかポール・ボキューズみたいな固有名詞が登場するので、すごい人脈だな、いやそれを引き寄せる辻静雄の人間力がすごいのか。 と一瞬思うのだけど、今の日本の「本物のフラン…

トイ・ストーリー4(ジョシュ・クーリー)

3の完璧なエンディングのあとに足すことなんてあるのかな?と思いましたが、あの後の物語としてはかなりよかったと思いました。 その一方でやはり、需要があればシリーズは引っ張れるだけ引っ張るという在り方はいかがなものかとも思います。 ☆☆☆☆ ※「無限…

ナイル殺人事件(ケネス・ブラナー)

ミステリにおける登場人物はつまるところ駒であって、人間ドラマは展開のための「設定」なのであまり本気で見ても仕方がないのは分かっているのだけど、見終わった後にどうしても「あれ、そしたらそんな回りくどいことしなくてもよかったのでは?」と思って…

アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(ジェームズ・キャメロン)

クジラ漁ダメぜったい、という展開で、もう、ちょっと見続けられませんでした。 「トゥルクンはとても高度な知性を持った生命体で(故に尊重しよう)」というんだけど、逆に「知的でない」と見做したらその生き物はどうなってもいいということなんですかね?…

ビースト(バルタザール・コルマウクル)

ある程度の危険は承知していたものの、自分の力の及ばぬ未知の領域に分け入り、思いもよらぬ展開で命がけのサバイバルをすることになり、地獄めぐりの果てに、結果として人生の意味を再発見する、という話ですが、これってほぼ『ゼロ・グラビティ』だなと思…