2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

王朝の陰謀 闇の四天王と黄金のドラゴン(ツイ・ハーク)

本家三部作完結。プロダクションデザインは1作目の洗練には及ばないものの、銃みたいなボウガンや飛ばせる盾などギミックに工夫があるし、相変わらず殺陣の組み立てが無茶で楽しい。 ところで医官のシャトーとのコンビも快調なだけに、ここからあの「人体発…

9人の翻訳家 囚われたベストセラー(レジス・ロワンサル)

(ネタバレ)いくらなんでも翻訳家を直接的に拘束、傷つけるということは翻訳が完了した時点で補償しなきゃいけなくなるのだからそもそも現実的ではないだろう、という前提の時点で乗れなくて、正直結末までどうでもよくなってしまいました。(チームのメン…

バイス(アダム・マッケイ)

『ジョーカー』の時も思ったのだけど、こんな現状でいいのかしらという感覚はアメリカも変わらないんだなと思いました。(『ヘリテージ財団』や『トリクルダウン』が引き合いに出されるところとか。というかもともとそこを参照してたんですね。) 太閤記的な…

アルキメデスの大戦(山崎貴)

オープニングの海戦描写こそ目を引くものの、肝心の人間ドラマは平板。しかし平板な演出でも物語の組み立て方によっては何とかなる、ということを逆説的に示しているような気もする。山崎作品には珍しく今の時代に物申すメッセージがありましたね。 ☆☆☆1/2

かちこみ!ドラゴン・タイガー・ゲート(ウィルソン・イップ)

無茶なアクションの組み立ては楽しかったものの、話が一直線すぎて工夫がないし、登場人物が平板すぎる。(ところどころ展開も釈然としない。)浪花節でも構わないのだけど、そうしたいのであれば押さえるべきツボを外してたんだなと思います。ちょっと残念…

スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム(ジョン・ワッツ)

(ネタバレします。)ジョン・ワッツはこれだけの大作をものにすることができる人だったんだ…と感嘆。見出した人改めてすごいですね。(それこそアメイジング・スパイダーマンになっちゃう可能性もあった訳だから。) マルチバースの名を借りて、ライミ版、…

ザ・スイッチ(クリストファー・B・ランドン)

冒頭殺されてしまう若者たちは、さして悪いことはしてないのに残酷な殺されかたをして(特にトイレで殺されちゃう女の子)不憫だな、と思ったけど、まあスラッシャー映画ってそういうものか(笑)。 正直『ハッピー・デス・デイ』シリーズほど気が利いてない…

蜘蛛の巣を払う女(フェデ・アルバレス)

伝奇猟奇サスペンスだった1作目(個人の感想です)からすると全然違うジャンルにジャンプした感じですね。ボーンみたいなポリティカル・アクションだったからびっくり。公開時あまり話題になっていなかった印象だけど、結構面白かったです。今知ったのです…

ブルータル・ジャスティス(S・クレイグ・ザラー)

ジャンル映画という枠組みが要請する以上に人物造形が的確だから何か観ちゃうけど、やっぱり残酷描写が文字通りブルータルというか、トゥーマッチで酷い、というのは相変わらずでしたね。その一方で、信義に忠実な人が生き残るという点である種勧善懲悪的でも…