2012-07-01から1ヶ月間の記事一覧

ダークナイト ライジング(クリストファー・ノーラン)

見事に完結させていたと思います。以下、感想メモ。(ネタバレありなので未見の方はご覧にならないでください。) ・噂されていた以上に『パトレイバー2』色が強かった。テロリスト集団と地下に潜った国家組織の暗闘という構図もそうだけど、橋を落としてゴ…

グスコーブドリの伝記(杉井ギサブロー)

ううむ・・・『銀河鉄道の夜』再び、という夢を見た僕がいけなかったのでしょうけれども。結末含め「む?」となることが多かったのも事実。危惧していた声優陣(小栗旬など)はむしろ健闘していて※1、やっぱり脚本の問題が大きかったか。加えて、あれこれあ…

ドライブ(ジェイムズ・サリス)

映画『ドライヴ』の原作。映画では愛する女性の生活を守るため、無謀な戦いに身を投じていくという大枠の物語があって、個人的にはそのロマンティシズム故にグッときたのだけど、こちらの小説は裏社会に生きる青年の成長譚としての側面が強い。定義そのもの…

アメイジング・スパイダーマン(マーク・ウェブ)

僕のスパイダーマン原体験は御多分に洩れず東映特撮の「スパイダーマン」なんだけど、程なくして、アメコミの伝道師である小野耕世編訳の「よりぬきスパイダーマン」的な(有名ヴィランの登場エピソードを日本のいわゆるコミックスのフォーマットでまとめた…

密告・者(ダンテ・ラム)

潜入捜査ものというのはアクションよりも登場人物の葛藤のドラマに重きが置かれるものですが(と書いた瞬間『ワイルド・スピード』を思い出してしまった。まあそれはそれとして…)、例えば『インファナル・アフェア』がサスペンス醸成のため、あえて作り物め…

セレニティー(ジョス・ウェドン)

低予算の限界が端々に見られつつも、その心意気で傑作足りえている映画というのが大好物なもので(『ピッチブラック』とか)、この作品もお気に入りになりました。 冒頭のケレン味あふれるマトリョーシカ構造も導入としてはなかなか見せる。クンフー使いの戦…