2011-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ピストルオペラ(鈴木清順)

久しぶりに観たくなって。シュールだけどやっぱり面白かった。 ・あえて乱暴にいうと、画づくり優先な作りがなんというか映研が撮りそうな映画ですよね。 ・組織の内紛だとか、メガネの問わず語りを思わせる樹木希林の長回し(←ここが実は一番格好良かったん…

12ラウンド(レニー・ハーリン)

『ダイ・ハード3』俺ならこう撮るね!という「江戸の敵を長崎で討つ」試みが、結果、討てなかった・・・感じ。 昔は名前で観客が呼べる監督だったのに、すっかり予告編にすら売り文句として登場しなくなってしまって。なんだかトニー・スコット(的職人監督…

祝福(長嶋有)

この短篇集に関していえば、いわゆる長嶋有的手法が限界に来ているのかな、という印象でした。大雑把に言えば、普通だったら時間の経過に耐えられないような固有名詞を敢えて使用し、「あるあるネタ」で読者を共感させ、その搦め手から普遍的な感情に着地さ…

黒い家(森田芳光)

金沢・牛刀・マサカーですね。うーん、本当はもっと心理的にジワジワくる感じが好みなんだけど、存外、力押しの演出でした。 全編トリッキーな撮り方のオンパレードで、そういえば森田監督はもともとそういうケレンのある人だったということを思い出しました…

ブラック・スワン(ダーレン・アロノフスキー)

ナタリー・ポートマンは生真面目で頑張りすぎちゃう人、というパブリックイメージがあると思うのだけど、それが役柄に2重写しになる(彼女の身体を通してキャラクターを成立させることが演出戦略上織り込み済みである)という点で、先日観た『ヌードの夜』…

ヌードの夜(石井隆)

ディスカスさんの計らいで奇しくも新旧立て続けの鑑賞になりました。ヘビーすぎるだろ・・・と思ったけれど、それはさておき石井作品ではやはりこれが一番好きだと再確認(どころか邦画のオールタイムベスト10に入るくらい)。ところで映画の話を女の子と…

ハンターズ・ラン(ジョージ・R・R・マーティン、ガードナー・ドゾワ、ダニエル・エイブラハム)

ここは辺境の植民星サン・パウロ。荒くれ者の探鉱師ラモンは酒の喧嘩で大使を殺してしまったことから、ほとぼりが冷めるまで密林の奥地に逃避することにした。ところがひょんなことから異星種族の巣を発見してしまう。捉えられたラモンは彼らの下から逃走し…

ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う(石井隆)

演技というのはつまるところ「考えるな感じろ」ということだと思うのですが(数多あるメソッドも結局そこに至る方法論じゃないかしらん)。佐藤寛子という人はグラビア時代から「生真面目な委員長キャラとのギャップ」がチャームポイントで、それはある種の…

インサイダー(マイケル・マン)

「タバコは身体に悪いです」という、いってみたら当たり前のことでこんなに大騒ぎできるとは、アメリカは不思議な国ですね、というのが最大の面白ポイントだったような。2時間半を超える長尺をダレずに見せきる力量はさすが、なんだけど、2時間で収めてく…

恋はデジャ・ブ(ハロルド・ライミス)

ローカル局の天気予報士フィルは上昇志向の強い鼻つまみ者。ウッドチャックが春の訪れを占うというペンシルバニアの小さな町でのお祭りに今年もしぶしぶ出かけることになったが、それは永遠に続く「2月2日」の始まりだった・・・ 知られざる佳作としてよく…

トリート・ミー・ライト

姪に弟もしくは妹ができるお祝いに家族でお食事会をしてきました。姪はまだ1歳半なので、フレンチだけど個室お座敷の店。お店の方がサーブしてくれる都度、歩き周っていたのに彼女はフリーズ。「お姉さんにありがとうは?」と促されると、まだ四頭身なので…