2007-03-01から1ヶ月間の記事一覧

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虚弱だけど芯は強いところのある主人公、物静かで優しいけれど過去の傷が未だ癒えない姉、そんな姉に付きまとう奇天烈な格好の胡散臭い占い師、勝気な(ツンデレ)女友達、奇矯なアンドロイド(かどうかは知らんけど)のメイド。 というキャラ造型の要素だけ…

ホリデイ(ナンシー・メイヤーズ)

ひどい恋の終わりを迎えたロスとロンドン郊外に住む2人の女性。リセットするため思い切り環境を変えたいと考えた彼女たちは、ネットのホームエクスチェンジ・サービスで2週間家を交換することに・・・ 一組のカップルだけだと、何かしら波乱を起こさないと…

デビルズ・リジェクト(ロブ・ゾンビ)

『マーダー・ライド・ショー』の続編。ただ監督が「続編ではない」とコメントしているように、テイストは大きく異なる。今回は70年代のニューシネマへのオマージュ。 思い入れに技術が負けていないというか、堂々とした一種の風格さえある。ただ前作にあっ…

トランスポーター2(ルイ・レテリエ)

つまるところ、ベッソンはジャッキー映画を作りたいのだな、と。(前作を見たときも思ったけど。) 消火ホースを振り回す一連のアクションを見ながら、地元では『ペンギンズ・メモリー 幸福物語』と2本立てだった(すごい2本立てやな・・・)『プロテクタ…

砂漠で溺れるわけにはいかない(ドン・ウィンズロウ)

青春ハードボイルド、ニールシリーズの5作目にして最終巻。 残念ながら消化試合的な雰囲気。(実際この作品を最後に出版契約を別会社に移している。)今度映画化される移籍後1作目の『ボビーZの気怠く優雅な人生』が勢いのある作品だったことを思い返すに…

ウェディング・クラッシャーズ(デヴィッド・ドブキン)

コメディは大雑把に分けて、ディテールから詰めていってクスリとさせるタイプと、ゴリゴリ力押しに笑わせるタイプがあると思うのだけど、この作品には両方の要素がバランスよく配分されていたように思う。脚本家は腕があるなと感心することしきり。ウェルメ…

夜は短し歩けよ乙女(森見登美彦)

『太陽の塔』の感想でも書いたけれど、夏目漱石的の偽(戯)古典口語体スタイル(低徊趣味?)というのは作者の基本文体になっているみたいですね。(『きつねのはなし』は違うのかな?) 今回は学園祭が舞台のエピソードがあったり、ヒロインの所謂「萌えキ…

虎よ、虎よ! (アルフレッド・ベスター)

ものすごく久しぶりに再読。 「加速装置」が『サイボーグ009』に、「燃える男」「老人化した超能力少年」が『AKIRA』に登場というように、設定やガジェットが日本のマンガで何度も取り上げられるこのSF小説、初読の時はむちゃくちゃだなぁ・・・と…

デュエリスト(イ・ミョンセ)

あまり評判の芳しくなかった韓国映画でしたが・・・ さもありなんというか、画づくりという目的が突出しすぎた映画だったですね。肝心のストーリーが二の次なのが『楽園の瑕』を思い出した。ただ元々ハ・ジウォンが苦手なので「これは様式美なんだ・・・」と…

オール・ザ・キングスメン(スティーブン・ザイリアン)

「定番」の力強さを感じた。狂言回しのポジションである主人公の記者にジュード・ロウ、田舎出身の理想主義者でやがて政治の世界の汚れたゲームに取り込まれていく物語の中心人物にショーン・ペン。 映画の進行は主人公のモノローグで綴られていく、というこ…