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トゥインクル・トゥインクル・キラー・カーン(ウィリアム・ピーター・ブラッティ)

 なるほどこれは怪作。全く事前情報なしにどこに連れて行かれるか分からないままに見るのが正解の映画だと思います。しかし、テーマに対して真摯過ぎる余りこういう表現にならざるを得なかった、という作り手の切実さをひしひしと感じました。それで監督は誰かというとブラッティだったんですね。エンドクレジットで初めて、え?そうだったの!となったのだけど、そもそもエクソシスト→今作→エクソシスト3※は、『信仰の神秘』シリーズという3部作として書かれたのだとか。文字通り常軌を逸するほどに自らの生を問い詰めるという点で、確かに一貫しているのかも…
 とはいえ、カルト作品とされるのもむべなるかな。例えば『12モンキーズ』のブラピ絡みのエピソードが全体の4/5だったら、観てるこっちが発狂しそうになりますよね?それを想像していただければ…。物語そのものは『M★A★S★H』とか『キャッチ=22』みたいなシュールな戦争狂気もののヴァリアントなんだけど、思わぬトリッキーな着地を見せて、まさかの泣かせるじゃねえか・・・エンド。ただ正直に申告すると、中盤の禅問答のような哲学的な展開は我慢を強いられました。そこをしのげたら、(ジャンル映画好きへのご褒美という他ない)怒涛のクライマックスを迎えますので、機会があったらご覧いただきたい佳作です。
☆☆☆1/2
※実はエクソシストは『3』が一番好きです。監督としてのブラッティも侮れないと思う。