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魔法少女まどか☆マギカ感想 

 エヴァンゲリオンのその後の作品に対する影響としては、マニアックなマーケットを対象としているものでは、その陰惨な(決断主義と表裏の関係にある)プロットを先鋭化していく方向に進み、逆に広く一般向けの作品においては「謎が謎を呼ぶ複雑な展開」「結末は投げっぱなし」が物語上ありになった、といったことがあるのではないでしょうか。ただ(『ブレードランナー』以降の未来社会を描いた映画が、あの作品以上に魅力的で説得力のある世界観を構築できずにいるように)同じフィールドもしくはテイストで勝負しているアニメでエヴァを更新したと言うに足る作品は未だに出てきていないように思います。
 という訳で、ネットで話題になっていたこの作品も、どうせ同じような感じなのだろうと予想しておりました。ところが話題を何となく追っている内に、どうやらそれだけでもないらしいということが分かってきて、それならば試しに見てみるかと思った次第、だったのですが・・・
・まず「キュゥべえ」というキャラクターの造形が秀逸。このキャラは典型的な「魔法少女のマスコットキャラ」の姿を付与されていながら、初登場の時から既にして不穏な空気をまとっています(あの酷薄なまなこ!)。それ自体は善でも悪でもない「社会というシステムのシビアさ」そのものを体現しているのだと受け止めたのですが、個人的にはこの作品の魅力の3割強はキュゥべえが負っていたように感じました。
・しかし魂を代償に要求するような契約は、そもそもロクなもんじゃないよね・・・
・悪役である「魔女」のコラージュのような手法とデザインが、昔の「みんなのうた」を想起させる懐かしさと不気味さでいい按配。
・このジャンルに親しんでいる人なら、もしかしたら1話目で気づくようなツイストが仕掛けられているのだけど、その裏づけをSFで回収する手捌きが鮮やかで素晴らしかったですね。
・そしてその延長にある、「あらゆる時空に遍在する存在」というビジョンの美しさ。どこかで割と最近見たような、とつらつら考えてたらDr.マンハッタンでした(テーマ的に通底する部分もあるような・・・)。
・ともあれ、きっちり最後までエンターテインメントの枠内で落とし前をつけてみせたことを賞賛したい(その点では確かにTVエヴァも超えているかもしれない。新劇場版にはぜひ頑張ってもらいたいですね)。特に『銀河鉄道の夜』がオールタイムベストアニメである僕としては、最後の3話はとめどなく溢れる鼻水と共に鑑賞しました。
☆☆☆☆(泣かされちゃしょうがない)
エヴァついでに言うと、あの作品は本当にロボットアニメが放映される時間帯にやっていたという衝撃も大きかった訳で。このアニメもプリキュアのような枠で放映していたら・・・と夢想しました。