ステップフォード・ワイフ(ブライアン・フォーブス)

 『ボディ・スナッチャー 恐怖の街』が共産主義アレルギーとしたら、この映画はウーマン・リブ反動ですね。「映画は世相を写す鏡」というようなことはよく言われますが、米映画の反応の素直さは逆にちょっとビビるレベルだよ。ちなみにニコール・キッドマンによるリメイクの元になった方です。
 テーマからするとキューブリックみたいな人工的で端正なルックを志向しそうなものですが、意外とニューシネマ的なざらついたテイスト。ちょっと『オーメン』風?と思ったら『エクソシスト』の撮影監督でした。
 短いですが特典の製作裏話が面白かった。「フェミニズム活動家からけしからんと噛み付かれたのが閉口した。そういう話じゃないのは観たら分かると思うんだけど・・・」と監督が言ってて、確かに実際は過剰なマッチョイズムの気持ち悪さみたいな話なんですよね。その辺りの噛み合わなさエピソードは『スターシップ・トゥルーパーズ』を連想させます。
 ところで自分がどうしてこの映画を借りたかというと、脚本がウィリアム・ゴールドマンだったからでした。上記の製作裏話で、彼がいかに気難しかったかにも言及があったのですが、著作のとおりやっぱりちょっとひねくれた人なんですね・・・欠席裁判だから本当の真相は微妙だけど・・・
☆☆☆