片腕カンフー対空とぶギロチン(ジミー・ウォング)

 実は初めて観ました。この映画はちょっと前に『キル・ビル』の元ネタのひとつとして話題になったし、それ以前から秘宝系のムックでも取り上げられていたのだけど、個人的にはそれよりもっとずっと前のジャッキー映画ブームのどさくさで刊行された「大百科」系の子供向け功夫本で「血みどろ残酷アクション!!」的なあおり文で紹介されていたのが思い出深いです。
 そういう時の決まり文句である、「主人公がとにかく卑怯」「武道大会参加者のキャラがシュールすぎる」というのを目にしすぎていたせいか、予想ほどではなかったというか、件の悪役である封神とのクライマックスの戦いも「トラップ込みでないと倒せないほどの強力な敵である」という演出だとむしろ思えました。(まあムエタイ・ファイターとの戦いは、1対1に固執するあまり本末転倒になった感はあったけど・・・穿った見方をすると武術(格闘技)の世界の「こじらせた感じ」って割とリアルにあんな雰囲気あるよなって気がしました。)
 さておき、ノイ!のシュールなロックが素敵なオープニング・クレジット(当然、無許可だったらしいけれど)なんかは特に、「ひとまわりして」みたいな枕詞ぬきで格好良かったですね。
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