コンラッド・ハーストの正体(ケヴィン・ウィグノール)

 平たくいうと「抜け忍」もの。犯罪組織のボスの指令で殺し屋稼業を続けてきた主人公は、ある「仕事」を切っ掛けに足を洗うことを決意する。そのためには自身を知る4人の男を消さなければならない。しかし手始めに殺した男は、彼の存在に関わる謎を口にする・・・いったい俺は誰なのか?
 描写は具体的なのに物語全体は抽象的というか寓話的、という初期のポール・オースターみたいな展開なのか・・・と見せかけて、めちゃめちゃ情緒的な結末! 的外れな期待をした僕がいけなかったのだけど。だけどなあ。
☆☆☆