ゴッドファーザーPARTII(フランシス・F・コッポラ)

 最近のTVのロードショーは近日公開の映画のプロモになってしまって、「押さえておきたい名画」的な作品はとんと放映しなくなったよなぁ、という感慨のもと、よく考えたら大人になってからこの映画をちゃんと観てなかったことに気付いて借りてきました。
 作品自体は改めて書くまでもなく名作。ただ記憶にあったイメージより、あっさりした印象でしたね。(特に若き日のビト編。 )
 コメンタリーを字幕にしながらの鑑賞だったのだけど、「彼の続投を望んでいたが、その条件は彼の知り合いの脚本家に書かせるというものだった。残念だが当然それは呑めない。そういった苦労はあったが、1作目の困難さに比べるとこの2作目の製作ははるかに楽だったね」とか「デ・ニーロの起用は今でこそ「正解だった」と断言できるが、当時は大きな賭けだったんだ。そういった素晴らしい役者や撮影監督、美術といった有能なスタッフに恵まれたおかげで、1作目の苦労に比べるとこの2作目ははるかにスムーズだったんだ」とか、折に触れ何度も何度も何度も「1作目に比べると2作目は楽だった」ことを語るコッポラ。おじいちゃん、それさっきも聞いたよ!という気分に。PARTIIに関してはオスカー云々より製作進行の楽さ加減が本人としては印象深かったのだろうか・・・
 ところでパチーノはマフィアのドンらしい重厚な演技で、『スカーフェイス』のチンピラぶりも考え併せるとその幅の広さに改めて感心するのですが、とはいえ「パシーノみたいな」ってアイドル歌謡のハンサムの代名詞に適当かというとそれは微妙なんじゃないかと、やっぱり指摘せざるを得ないのもまた事実なのでした。
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