ダイ・ハード(ジョン・マクティアナン)

 というわけで、見直してみました。結局ジョン・マクティアナンという監督はこれと『プレデター』の人ということになりそうですね。まあ2本も名作があれば充分かな。
 この映画を語る時、伏線の上手さ(発砲恐怖症だったパウエルの最後の一撃とか、タカギ支社長の送ってくれたロレックスで命拾いするホリーとか)に言及されることが多いけれど、それに加えて、的外れな「ストックホルム症候群」を引き合いに出す評論家とか、いきがってる割にマニュアル通りの対応しかできないFBI(「代えのFBIが必要だな」)、のような細部の描写の充実がこの作品の肝だったような気がします。実はロデリック・ソープの原作に、この作品の本筋の要素はほとんど全てでてきます(消火栓ダイブも)。原作つきにしては割と忠実な映画化といえますが、映画ならではのディテールの膨らませ方をみると、やっぱり脚本家がいい仕事してるんですね。
 ところで今回の発見?としては、2作目の雪の飛行場の光景のイメージが強くて気がつかなかったけれど、ロスのクリスマスに「Let It Snow」が流れるというのはギャップが面白いという趣旨だったのね。
☆☆☆☆☆