ドミノ(トニー・スコット)

 この映画の「実話」度というのは『パーフェクト・ストーム』並みやねぇ・・・

 まあ冒頭でセルフ・ツッコミしてたから確信犯なんだろうけれど、となればなぜ実在の人物でなければならなかったのか?、という事がやっぱり拭い難く気になってしまって。それなら『トゥルー・ロマンス2』でいいじゃないか。『アダプテーション』みたいに突き抜けてる訳でもない「true story」の半端さ加減がマイナス要素。

 あと投げっぱなしな脚本が・・・『トゥルー・ロマンス』との比較でいうと、あちらはタランティーノ独特のこだわりがあったり、「瑣末なことは気にするほうが無粋だぜ!」という侠気的な勢いで一気呵成に結末まで持っていかれたけど、この作品は思わせぶりな円環構造も不発だし、最後になって存在感ゼロになってしまうバウンティハンターのリーダー、エドのぞんざいな扱われ方もちょっといかがなものかと思う。『ドニー・ダーコ』はビギナーズラックだったのか?もっと出来る子だと俺は期待してたんだけど。
☆☆1/2