マーダー・ライド・ショー(ロブ・ゾンビ)

 最高!無駄なところがひとつもない。短めにまとめたところも好印象。「悪魔のいけにえ」へのオマージュもの(もはやホラーの1ジャンル)としては一番の完成度ではないだろうか。音楽も絶妙だし(と監督の本業であるホワイト・ゾンビとしての活動をびた一文聞いたことがない人間がいうもあれですが)、70’sドライブイン・ホラーのテイストを感じさせるソラリゼーションもいい効果だしてる。加えて凄惨なシーンでかかるのがお約束ののんびりした曲がこれまたナイス。しかもシンジェノアみたいに人気がでそうな格好いいクリーチャーまで出てくるんだから。

 役者が知らない人ばかり、というのがこれまた大正解で。最後まで生き残るのが誰か予断を許さない(ちょっとうそ)。それで誰が記憶に残ったかというとシェリ・ムーンという殺人一家の一人娘役の女優のビッチぶり。露出過多なところにヤラレタ、と思ったら監督の嫁だという。そういう公私混同ぶりがロックやなあ。

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