悪女(チョン・ビョンギル)

むちゃなアクションを画にしてやるんだ!(ニキータが好きなんだ!)という心意気は凄かった(窓を突き抜けたりバイクを回り込んだりという追従するカメラはどうなってるのか本当にわからなかった)。ただ敵も味方も作戦がずさんすぎるし、娘が不憫すぎる。…

数学的にありえない(アダム・ファウアー)

イーガンとまでいかなくとも、もうちょっとSFなのかと思ったらノンストップアクション「SF風味」程度だった。でもアクション作品としてはかなり面白かったです。(途中のとあるツイストは、そういう方面を予想してなかったからお!っとなりました。) 結…

時をかける少女(大林宣彦)

小学生のころ見たきりだったのですが、改めて見てみたらストーリーラインは結構無茶だなと思いました。原作だと何度かタイムリープがあるのでこのままじゃいけないという切実さがあるけれど、この物語だと事実上1回だけだもんなあ…まあこの映画ではその点は…

スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム(ジョン・ワッツ)

(ネタバレ)すごく丁寧に考え抜かれた脚本だなと唸らされました。ところで、これまでのヒーローのエフェクトをどうも流用している感じが、MCUらしからぬ安っぽさを醸し出しているのだけど、それがミステリオのうさん臭さに通じているところが上手いなと…

クリード 炎の宿敵(スティーヴン・ケイプル・Jr)

(ネタバレ)前作より好きでした。正直ドニーについては1作目で語るべきことは語りきってしまっていたので「主人公は地獄の特訓をくぐり抜けてなお敗北して、それでも得るものがあった」という結末でもよかったと思うのだけど、そうなると裏テーマ(かつ真…

パターソン(ジム・ジャームッシュ)

一筆書きみたいな、スケッチみたいなスタイルで書かれる映画だけど、しみじみ味わい深い作品でした。登場人物の背景すら説明しないのが、匂わせることすらしないのが、潔い。※ 詩(だけに限らず何かを創作すること)のすばらしさとか、ちょっと大げさに言う…

ザ・アウトロー(クリスチャン・グーデカスト)

ジ・アウトローじゃないの?ということはさておき、終盤の銃撃戦で強盗団のボスのメリーメンがアサルトライフル(バトルライフル?)を固定使用する際、右肩を押さえながら撃つスタイルが今まで見たことなかったので「本当っぽい!(実際の運用は知らんけど…

デス・ウィッシュ(イーライ・ロス)

ザ手堅いという感じ。ひどいことされたらきっちり借りは返すぜ!続編もよろしく!みたいな楽しさはありましたが…。 オリジナル版は時代もあって陰惨な感じの後味で、そこで平仄が合ってる印象でしたが、こちらはあまり自警団行為、ダメゼッタイみたいな感じ…

スカイライン -奪還-(リアム・オドネル)

前作も相当変だったけど、今回は輪をかけて変だった。前半と後半で全然違うジャンルになっちゃう感じが、「昨日見た夢なんか変だったな…」という感触そのものというか。無茶しやがって、というのが率直な感想です。フランク・グリロがファースト・クレジット…

ブラック・クランズマン(スパイク・リー)

黒人警官がKKKに潜入?!という出オチ的な設定が呑み込めなくて(実話ベースだけど)、「作られるべき意義」は理解できるけれど、作品としては今ひとつだったかな。 どうしてそう感じるかという原因を考えるに、相棒で実際に潜入することになる白人警官の…

拳銃使いの娘(ジョーダン・ハーパー)

最近の傾向なのか、小説としては面白すぎるし格好良すぎる。つまりテレビドラマの脚本や梗概ならいいのだけど、小説という媒体としてはユーザーフレンドリーすぎるんじゃないかな。熊が代弁する描写や、登場人物描写(というより設定の説明みたい)に特にそ…

パラドックス・メン(チャールズ・L・ハーネス)

アクのないベスターみたいな感じだったかな。この作品のために発明された「ワイドスクリーン・バロック」ということばに感じる個人的なイメージは熱狂、熱血なんだけど、もうちょっと理知的でクールというか。 といいつつ、矛盾するようだけど、ハッタリじみ…

スパイダーマン: スパイダーバース(ロバート・ペルシケッティ・Jr、ピーター・A・ラムジー、ロドニー・ロスマン)

すごくくだけた調子でだけど、とても大切なことを伝えてくれていた気がする。想像以上に面白かった。あとエンドクレジットの演出って、ちょっと007っぽかったですね。 ※子豚のスパイダーマン関係のエピソードはみんな気が利いてたなあ。 ☆☆☆☆☆

スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(J・J・エイブラムス)

結論としては、迷走した企画の割には健闘してたな、という印象。単独のSFアクション作品としてだったらすごく面白かったと思うのですが(荒れ狂う海上でのデス・スター廃墟を舞台にした決闘は名シーンでした)。JJはやはりTVの人であって、クリフハン…

バンブルビー(トラヴィス・ナイト)

これは良いETもの、だったと思います。本家シリーズよりも80年代スピルバーグ精神を継承してたと思う。あと本家のようなアクションガチャガチャさがなくて、殺陣の構成がスマートだったのも見やすくてよかったです。 ☆☆☆1/2

ビューティフル・デイ(リン・ラムジー)

観客に咀嚼力を求めるタイプの映画。でも最近の説明過多なつくりと比較すると好ましい印象でした。 過去の贖罪として行方不明者捜索人を続ける主人公、しかし(皮肉にも)幼少期から自らを苛む暴力によってしかそれを達成することができない。そういうギリギ…

ファースト・マン(デイミアン・チャゼル)

スマートフォンとかテレビとか、美しく仕上げられているというだけで何となく故障は基本的にしないものと信じてしまっているけど、その逆で、あんな手作り感溢れる「装置」でよく月に行って戻ってこられると思ったよな、というのが率直な感想。 なぜそのよう…

壊れやすいもの(ニール・ゲイマン)

ジャンルは多岐にわたっていて、どの作品もすごく面白かった。けれども(ジョージ・R・R・マーティンにも同じことを感じるのだけど)、上手すぎてさらっとしてるんですよね。なんか昔の作家だとザラっとした感触があって固有の味わいになっている部分が何か…

ジョーカー(トッド・フィリップス)

どこの世界も世知辛いことになってるな、と感じました。どこでも同じことを感じているんだなと。 アーサーを演じるホアキン・フェニックスは彼の切実さを見事に体現してたけど、考えてみたらホアキンが切実じゃないタイプのキャラクターを演じているの見たこ…

YKKのラジオCMについて

あまり主義主張に関することは書かないようにしているのだけど、ツイッターに書くのも自分のスタンスとして何となくそぐわない気がして、備忘録的にここに書いておきます。 YKKapのラジオCMで、「窓にまつわる思い出深い瞬間を切り取った」という体裁の…

きみに読む物語(ニック・カサヴェテス)

ライアン・ゴズリングの出世作となったのも納得の好演だったのだけど、物語のそのものが凡庸なので見通すのがつらかった。というか僕のような年齢の人間はそもそもお客さんではないのかもしれない。出会うべきタイミングというのはあるものですね。

サスペリア2(完全版)(ダリオ・アルジェント)

リメイク版サスペリアの余勢を駆ってだと思うけど、こちらもアマゾンで配信になっていたので再見。と、いいながら完全版は初めてです。20分も長いからどの部分かと思ったら、ほぼアーシアの母ちゃんの面白キュートな場面に割かれていた。こちらを完全版と…

ホドロフスキーのDUNE(フランク・パヴィッチ)

つくづくホドロフスキーは誇大妄想狂の人なんだと思いました。普通に考えたら実現するはずがない。でもなんか魅力的でもあるのだろうと画面から伝わってきました。(逸話から想像するにジョブズの現実歪曲空間もそういう感じだったのではなかろうか?) とこ…

300 〜帝国の進撃〜(ノーム・ムーロ)

正直、あえて作る必然性のなかった凡庸な続編という印象ですが、『フレンチ・コネクション』が(おそらく)負けっぱなしだとすっきりしない、という理由で続編が作られたような感じだったのかな…。まじめに凡庸さの理由を考えると、前作は戯画化された軍国主…

ハーフネルソン(ライアン・フレック)

「座持ちする」という言い方があるけど、似たような意味で「場持ちする」役者がいると思うんですね。出ていることで、映画に一種の風格をあたえるというか作品のクオリティを担保するというか。登場した途端「この映画は面白くなりそうだぞ」という空気を醸…

サスペリア(ルカ・グァダニーノ)

サスペリアというよりは鬼畜大宴会のリメイクかといった趣の作品でしたね。もっと下世話な感じでよかったし、やはり長すぎる。深遠なテーマゆえに長くなりましたということだったら本末転倒かな。 それとオリジナルの良さはショックシーンのスパッとした鮮や…

未来のミライ(細田守)

この映画も賛否あったように記憶してるけど、『時かけ』や『サマーウォーズ』など過去作にあったような引っかかりは殆ど感じませんでした。むしろ階段を片足ずつ降りてくるような幼児の仕草や、赤子の手のひらの儚い感じ、雪の結晶!などの演出が素晴らしく…

万引き家族(是枝裕和)

パルムドールに相応しい力作だったけど、『楢山節考』しかり、受賞はやはりある種のエキゾチシズムに依拠してる気もして、是枝作品だったら別の映画に授賞してほしかった。 ケイト・ブランシェットが絶賛した安藤サクラはもちろん上手いというか凄まじかった…

ボーダーTシャツ(ラコステ)

実際には所謂ラコステの柔らかい鹿の子素材で出来ているので、クルーネックポロシャツというべきかもしれない。青と赤のボーダーのラインが入ってるところが、懐かしダサい感じで、一周しておしゃれ、というコンセプトだと思う(面倒くさくてすみません)。…

ザ・プレデター(シェーン・ブラック)

公開時に話題になってたけど見逃してしまっていて、今回ようやく見たのですが、控えめに言っても最高でした。 有名な話ですが監督は1作目に端役として出演していて、今回は監督として登板したということで「思えば遠くへ来たもんだ」という感慨もひとしおだ…