ボヘミアン・ラプソディ(ブライアン・シンガー)

久しぶりにこんなに入っているのを見たな、というくらい映画館がいっぱいだった。正直、物語そのものはあまり葛藤みたいなものがなくて、割とあっさり風味だったけれど、ヒットしているのはそれ故かもしれないと感じました。バンドメンバー優しすぎるだろ! …

ハリー・ポッターと死の秘宝を久しぶりに見て

※愛読者、または映画のファンの方は不快になると思うので読まないでください。 映画シリーズは結局全て映画館で観ていて、リアルタイムでも思っていたのが、信頼できると思われた人が実は…という展開がテンドンなのかというくらい執拗に繰り返されたりとか、…

ヴェノム(ルーベン・フライシャー)

ちょうどいいヒーロー映画という感じでした。毎回『ウィンター・ソルジャー』級が観られる訳もないのだから。 ヴェノムさんが想像してた以上に優しいし、親切すぎる。原作設定から「寄生獣」に大分寄せてきた感じがあった。 常識からいえば、ストレスのせい…

勝手にふるえてろ(大九明子)

天才とはよく言われるところだけど、この映画で松岡茉優の凄さを初めて理解した。また受ける立場の渡辺大知の好演も大きかった。最初は鬱陶しく感じられるんだけど、話が進むにつれて、その姿勢の真っ当さが格好良く思えてくる。特に最後のやり取りのシーン…

いまさらビルド

ビルドというのは前作の仮面ライダーのことなんですが、というのは前々作であるエグゼイドでも同じような書き出しで備忘録を付けたのだけど、この2作を通して見てきて気付いたことがあったので書いておきます。 結論、クリフハンガーの技術を洗練することに…

オートマタ(ガベ・イバニェス)

最近アマゾンプライム映画で落穂拾いしてることが多い。この映画もそんな感じで鑑賞したのですが、意外なほど良かった。 話は終末的世界でロボットが自我に目覚めるという、(まあ低予算と相性がいい物語ということもあると思うのだけど)過去に何回となく作…

インクレディブル・ファミリー(ブラッド・バード)

語るべきエピソードがないのなら、あえて作らなくてもよかったのでは・・・というのが正直なところ。(商業上の要請ゆえ、というのは当然あると思うけど。) アクションは盛りだくさんなんだけど、贅沢なことに、観客(私)は大概の事には慣れてしまったとい…

古森の秘密(ディーノ・ブッツァーティ)

最近、何を読んでもあまり心を動かされることがなくて、年を取って感受性が磨滅してきたのか…残念なことだな、と思いなしてきたのだけど、久しぶりに読書で感動しました。 初期作品だけあって、ディテールの異様なまでのクリアさ、突き放すような冷徹な視線…

いまさらエグゼイド

エグゼイドとは前作の仮面ライダーのことですが、正直途中までは結構期待して見ていたのです。(結局最後まで面白く見はしたのだけれど。)子どもに付き合って見てただけだから、ディテールは私の妄想による補完も大きいので、それくらいの感じで読んでいた…

ブレードランナー2049(ドゥニ・ヴィルヌーヴ)

最近のリブート的続編にありがちな、ブレードランナーといえばこれでしょ?といった感じの目配せが逆に面倒くさい、という個人的感想はあるものの、お金と手間の掛かったあの世界観の再現は観ていて目に楽しく、長時間も気にならなかったという意味では充分…

マグニフィセント・セブン(アントワーン・フークア)

まずよかったのは、監督が「もし俺に西部劇のオファーがあったら、こんなことをやりたいな…」と思っていたであろうことが、その気持ちが、全部画面に炸裂していたところ。今に続く西部劇の歴史が培ってきた様式美、ケレンが余すところなくサンプリングされて…

クライム・ヒート(ミヒャエル・R・ロスカム)

ビデオスルーという状況と邦題からすると、一番有名な出演者がスコット・アドキンスのB級アクション、みたいだけど全然違います(いや、そういうのも好きなんだけど)。観終わった後あまりに面白くて、つい久しぶりに感想を書きたくなった次第。 デニス・ル…

シン・ゴジラ(庵野秀明)

ファンの人が鼻息荒く「日本映画史に残る!」とまでいうほどの手放しの絶賛ではなかったのだけど、単純に面白かった、とも言い難いような、一種名状しがたい映画ならではの感興を催すという意味で、やはり傑作だと思いました。 物語全体のバランスもいいとは…

:『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(J・J・エイブラムス)

ファンメイドとしてはすごくよくできてる、みたいな作品。調整能力に秀でたエイブラムスらしい仕上がりだった。(わざと)のったりのったりしたストーリーテリングとか、オールドファッションなプロダクションとか。 その一方で、全般的に各方面に配慮しすぎ…

007 スペクター(サム・メンデス)

これが邦画だったら「守ると誓った、この命を懸けて」みたいな如何なものかキャッチが躍るところだと思うけれど、僕は話としてはそういうの大好物なので、この作品も好きでした。(ネタバレ前提なので未見の方はご覧にならないでください。) とはいえ、クレ…

ヤンコ:モンクストラップ(レザーソール仕様)

いいかげんチーニーの黒靴がくたびれてきたので。実はチーニーのダブルモンクで探していたのだけど、チャーチ傘下から離れた現体制でのチーニーの靴をよく見てなくて、改めてまじまじと見るとなんかつくりがしょぼくなってないですか?(靴の作りに詳しくな…

マッドマックス:怒りのデス・ロード(ジョージ・ミラー)

なんというか神話的な物語であって、すばらしい傑作。 こういうのは偶然ではもちろん作れないのだけど、さりとて狙ったからといって作れるものでもなくて、言語化できない「名作としかいいようのない何か」の領域に達しているという意味で、映画史に残る作品…

ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション(クリストファー・マッカリー)

これまた傑作でした。 世評高い4については、部分部分で凄い!と思っても、全体としては(いまとなっては)凡庸な印象であって、一方がっかりと言われている3については「大作戦」感が良かったのでは…という感想を持つ者です。(結果として1が一番好き。)…

美味しいコーヒーって何だ?(オオヤミノル)

京都のカリスマ的ロースターが著名なロースター3人と対談する、という形式の本。 「コーヒー道」の求道者たち、なんて想像するだに面倒くさそうで、実際この本に登場する人々もその例に漏れないのだけど、未だに「正解」が確立していない世界だからこそ探究…

ホビット 決戦のゆくえ(ピーター・ジャクソン)

文句はない、が、面白くもない。というのが講評であります。 やはり当初の構想どおり二部作にすべきだったんや・・・合戦シーンで体感8割は長すぎる。 ☆☆☆1/2

寄生獣(山崎貴)

およそ望みうる最高の形で映画化されたといっていいのではないでしょうか※1。監督の作品にはこれまで正直いい印象がなかったので、嬉しい予想外でした。以下メモで。 ・アクションの構成について:パラサイト同士の斬撃の弾き合いなど、一撃の重さやスピー…

唐津焼:平皿(中里太亀)

最近、週末も仕事に出るような日々が続いていて、このまま慌ただしく年末を迎えるのもあれだから、と連休に家族旅行に出かけたのですが、子供が小さいこともあって近場で目的地は唐津に。現地ですることを特に決めていなかったので、そういえば有田や伊万里…

ニセ札つかいの手記―武田泰淳異色短篇集(武田泰淳)

いわゆるメインストリームとしての著作から外れた、知られざる奇妙な味の短編集、かと予想していたのですがさにあらず。ちょっと重めの中間小説といった趣の作品でした。 収録作品としては、大島渚によって映画化された「白昼の通り魔」が、抜け出すに抜け出…

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(ジェームズ・ガン)

『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』の時はいい意味で大人向けと書いたんだけど、こちらはいい意味で子供向けの映画だったと思います。例によってメモ形式で。 ・まず、堂々たる大作をジェームズ・ガンが真正面から作りきったという点に驚いた…

ビジネスブリーフバッグ:コーチ/ブリーカー

今使っているナイロン+レザーのバッグが相当傷んできていたので、そろそろ買わなきゃと思っていたのですが、ジッパーが壊れたのが最後の一押しになってようやく決断に至りました。(女性はともかく、男性はバッグをどういうタイミングで購入するのだろうか…

靴の手入れ

諸事情により自分のための散財がほとんどできなくなったので、物欲日誌に書くような内容もここのところあまりないんだけど、いろいろ使ってみて自分なりの定番「靴の手入れクリームリスト」ができたのでちょっと書いておきます。(手ごろな値段のもの。) ク…

ペンダントライト:PH50(ポール・ヘニングセン)

猫も杓子もダイニングテーブルといえばPH5っていうのがなあ・・・と思っていた時期が私にもありました。いやーベタ以外のなにものでもないのだけど、やっぱり定番の良さというものはあるのだなと。 予算的にPH4−3も検討したのですが、印象的に小さい…

蛇の卵(R.A.ラファティ)

読みにくいとされる『悪魔は死んだ』が作者の既訳長編ベストだと思っていて。理由を考えると、どんなに迂遠なストーリーテリングであっても、最終的には「冒険活劇もの」というジャンル小説の枠組みに帰ってくるという安心感があったから、かもしれない。 翻…

問いのない答え(長嶋 有)

SNSでゆるやかに繋がるここ最近の世間のありようをまるごと文章世界で再現する、ということと、そこから「秋葉原通り魔事件」や「東日本大震災」という大問題へ斬り込んでいく(ただしいつものようなささやかな身振りで)というのが今作のテーマだったと…

スタッキング可能(松田青子)

話題になっていた本ですね。装丁含め「ナイスセンスな案配」がトータルパッケージとして高評価だった理由である気がします。 表題作については、個人的にはいかにも現代文学的なトリッキーな構造というものがあまり好みでないので、正攻法で書いてほしいとい…